新春童謡コンサート

2008年1月12日。高知市文化プラザかるぽーと大ホールにて、第4回新春童謡コンサートが開催されました。その中で佳さんのミニライブがあり、エルスールとの共演で童謡も聴かせてくれるとのことで、とっても楽しみです!会場には親子連れから年配の方まで、幅広い層のお客さんが集まって来られていました。

まずは、リハーサル風景から潜入レポートです!
コンサート全体のサポート演奏をされていたエルスールの皆さんのリハーサルに立会い、会場に降りて音を聴きながら、感性で感じるままに提案するkeiさん。
「この曲と次の曲の間奏を、こんな風にしたらどうかな?」
佳さんの一言にすぐに「じゃぁ、これはどう?こう変えてみようか?」
とすぐに対応できるエルスールの皆さんのプロ意識!さすがです
童謡コンサート(エルスールリハ)

そして佳さんのオリジナル曲のリハーサルです。
童謡コンサート(keiさんリハ)

本番ではあまりステージに近づけないので、リハーサルだからこそ撮れる佳さんの熱唱のショットを。何かのCMに使えそう!?
童謡コンサート(リハで熱唱のkeiさん)

そして佳さんとエルスールの皆さんとで音合わせを。
何度も共演しているので、息もピッタリです。佳さんの歌声がますます深みを感じるようなエルスールの演奏に、佳さんも気持ちよく歌えているようです。
童謡コンサート(keiさんとエルスールでリハ)

・・・そして入念なリハーサルを終えると、あっという間にコンサートの開演時間がやってきました。

まずは、日本の和の心を歌う童謡をたくさんの世代に広めたいという強い思いで、この童謡コンサートを第4回まで継続して開催されている、主催者の「赤い鳥の会」安岡富士子さんの挨拶から始まりました。
そしてみんなで「富士の山」の大合唱。子供たちの明るい声が響きます(^^)
高知県安芸市出身の作曲家弘田龍太郎氏のお孫さんにあたる高瀬眞美さん、須藤恵美さんをお招きして、当時の映像とともにその功績を振り返ります。お二人とも弘田龍太郎氏が初代園長を務めた「ゆかり文化幼稚園」に勤めながら、祖父の思いを受け継いで、童謡を広める活動をはじめ、幼児教育や音楽指導などに取り組まれているそうです。

その後に、弘田龍太郎氏が作曲した童謡を、あたご幼稚園の年長さんが大合唱♪
皆さんもご存知の名曲「はねつき」「春よこい」「雀の学校」「鯉のぼり」「靴が鳴る」など・・・子供たちの元気いっぱいな歌声は、とってもかわいかったです(^^)
最後に、みんなで「一年生になったら」を歌ってくれました。
春から小学校1年生になる期待に胸を膨らませている、明るい気持ちが伝わってくるようで、会場は笑顔と暖かい拍手で「ありがとう」の気持ちを送っていました。
童謡コンサート(あたご幼稚園の子供たち)

ここで佳さんのミニライブの様子を紹介する前に・・・
ロビーでは、このイベントを盛り上げるために、いろんな方が販売や展示を行っていました。
すずめ通所センターの通所生が手書きで作成したボード「新春どうよう作品展」
童謡コンサート(すずめの作品展)

また、いろんな童謡にちなんで描いた絵や工作の作品が並びます。
童謡コンサート(すずめの皆さんの絵や工作)

すずめのお菓子屋さんでは、美味しいクッキーやシフォンケーキが大人気でした。
童謡コンサート(すずめのお菓子やケーキ)

天然酵母で、こだわりの材料を使った美味しいパンを販売してくださっていたのは「さくらベーカリー」さんです。ステージの横幕も制作してくださいました。
童謡コンサート(さくらベーカリー)

駄菓子の販売もありました。懐かしいですね。
童謡コンサート(駄菓子屋さん)

こんな風に、ロビーも賑わっていた休憩時間を終えて、いよいよ佳さんのステージです。
童謡はお袋が小さな頃から歌ってくれていて大好きだと、ラジオでも話していた佳さん。
今日のステージをとても楽しみにしていたようです。

まずはオリジナル曲から「夢キラキラ」を。
歌い終えてから「どうですか、皆さん。星が見えましたか?」と会場に問いかけると
「はーい!」と子供たちの元気な返事に、嬉しそうな佳さんでした。
童謡コンサート(keiさんのステージ1曲目)

そして、佳さん自身の童謡への想いを語ります。
童謡を聴いていると、目の見えない僕にもいろんな風景が見えてくるんですよね。
山の風景、海の風景、それからその当時の子供達の心の風景も見えてくるんですよね。
それが童謡の一番いいところじゃないかと思います。

お父さん、お母さんが読み聞かせをする、歌を歌ってあげる。
それに対して子供達が「それからどうなったの?」と会話をすることが
今は少なくなってきているんじゃないでしょうか。
子供達に童謡を伝えていけるのは、本当はテレビやラジオではなく
お父さん、お母さんなんですよね。
ぜひ、恥ずかしがらずに、子供達に歌をたくさん歌ってあげてください。

そして、僕自身の歌でも、なんとなく童謡に近い詩の作りが多いんですよね。と、
ある日の日記をそのまま歌にした「二匹の犬」を歌ってくれました。
童謡コンサート(歌うkeiさんの上半身アップ)

続いて、佳さんが幼い頃にお母さんが歌ってくれた童謡の思い出を語ります。
お母さんのお腹の中に居る時に目に癌が出来てしまったkeiさん。
1歳の時、目の玉を摘出する手術を受けるまでは、目が痛んだのでしょうか、
夜中になると赤ん坊のkeiさんは、いつもいつも泣いていたそうです。
ご近所に迷惑になってはいけないと、ご両親が代わりばんこにおんぶして、
朝まで眠れずにあやしていたそうです。

そして佳さんがその頃にお母さんが歌ってくれた歌を教えてくれました。

皆さん、こんな歌をごぞんじでしょうか?僕の大好きな童謡です。

♪わたしが おねむになったとき
やさしくねんねん こもりうた
歌って ねかせてくださった
ほんとにやさしい おかあさま
(曲名:やさしいおかあさま

とにかく歌をいっぱい歌って聞かせてくれたお袋が、この歌をこんな風に替え歌で歌ってくれていました。佳にお父ちゃんのこと、大好きで居てほしかったからって、あとで言ってました。

♪佳がおめめが痛いとき
朝までとんとんおんぶして
代わりばんこをしてくれた
ほんとにやさしいお父ちゃん

こんな風に、たくさん歌を歌って聞かせてくれたお袋は、他にもこんな歌を歌ってくれました。
と言って「雨ふり」の歌を・・・
ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン♪
と歌うと、会場の子供たちも一緒に歌います。
「うわ~。会場の子供たちも歌えるんですね、嬉しいなぁ!」
世代を超えて同じ歌を共有できることに感激している様子の佳さんでした。

それからお袋はこんな風にいろんな替え歌をつくって歌ってくれました。
その中でも一番覚えているのがこんな歌です。

♪佳はおりこだ ねんねしな
明日はきっと晴れますよ
お庭の黄色いお花たち
今ごろ夢見ているでしょか

佳はお母ちゃんの宝物
大きく育ってちょうだいね
明日は何して遊ぼうか
お父ちゃんが休みで嬉しいね

ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ

佳さんが歌い終えると同時に、会場からは感動の拍手が沸き起こりました。
その切ないメロディと母の思いが込められた詩から、佳さんのお母さんがどんなに大切に、そして深い愛で、佳さんを育ててこられたのかが伝わってきました。
痛みに苦しんで泣いている赤ん坊の佳さんをあやしながら、庭の景色を眺めていた当時のお母さんのお気持ち。その先の不安や切なさを抱えながら、それ以上に子供の幸せを強く願い信じていた、母の強さが感じられて涙がこみあげてきました。
もしかすると「さくら」よりも、子を思う親の愛をストレートに感じられる名曲かもしれないなぁと感じました。

そして、佳さんが今日が特別な日であったことを教えてくれました。

お袋が一生懸命大好きにしようとした親父が昨年の7月に亡くなりました。
怖い親父だったけれど、最後の脈のひとつまで僕にとらせてくれました。
今日はそんな親父の誕生日です。
こんな特別な日に歌わせてもらえるのも、これもご縁かなと思っています。

そしてエルスールの皆さんの演奏に乗せて、有名な童謡を3曲歌ってくれました。
「かあさんの歌」「里の秋」「ふるさと」と親しみのある歌に、佳さんの呼びかけで会場の皆さんも一緒に歌っていました。
童謡コンサート(keiさんwithエルスール右から)

皆さんの声、心がひとつになってグッときました!と感激の佳さん。
とても楽しい時間でした。
童謡コンサート(keiさんwithエルスール左から)

そしてもうひとつ、他では聴けない童謡を披露♪
実は佳さんが中学校一年生の頃に「どんぐりころころ」の続編を作ったそうです。
ボサノバのリズムに乗せて、恋しいお山に帰りたいどんぐりの気持ちを切なく歌ってくれました。
さて、どんなストーリー展開になったのでしょう?(^^)

佳さんのステージ最後の曲は「さくら」でした。
元気に童謡を歌ってくれた子供たち、そしてわが子の晴れ舞台を優しく見守っているお父さん、お母さんたちに向けて、今一番伝えたいメッセージを込めて、歌ってくれました。
童謡コンサート(keiさんのラスト曲さくら)

会場からは大きな拍手と、佳さんの歌をもっと聴きたいというアンコールの声が!
今日は時間が限られていたので、またどこかのコンサートで再会できるといいですね。

佳さんのミニライブの後は、主催の「赤い鳥の会」の皆さんのステージと、今日の参加者全員での「ありがとう」の歌の大合唱で、幕を閉じました。
童謡コンサート(赤い鳥の会)

最後に、このコンサートへの想いを佳さんは、こんな風に語っていました。
童謡を懐かしく思う世代から子供たちへ、その背景や歌に対する思いとともに、日本人の宝とも言える童謡を伝えていけたらと、強く思います。

来年、さ来年も、ずっとこの素晴らしいコンサートが続いていきますようにと、心から願っています(^^)
主催の「赤い鳥の会」の皆さんをはじめ、このコンサートの成功のために協力してくださっていた皆さん。本当に、素晴らしい時間をありがとうございました!

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新春童謡コンサート への1件のコメント

  1. yuuko。 のコメント:

    素晴らしかったコンサートの様子が凄く伝わってきました。
    いつもと違ってリハーサルの風景も見ることができて・・・・
    来年は孫を連れて行ってあげたいと思いました。
    これからも皆さんのご活躍、祈っております。
    いつもながら、ご苦労様でした。

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